top of page

鳴子温泉出張

ryo

Updated: Mar 9

2/19(水)から2/20(木)にかけて、研究室のメンバーで鳴子温泉へ出張に行きました。

鳴子温泉では温泉熱を利用した施設やバイナリー発電の見学を行ったり、温泉地域開発に関して、地元の方へのインタビューを行いました。

以下、出張に行った学生たちの感想です。皆、普段は研究室で作業をしているので、実際に現場に行ったことで様々なことを感じ取っているようでした。


守田さん

  • 正直、規模・景観含め、温泉地で反対されない発電手法はバイナリー発電くらいなのかな。

  • 「反対地域」といってもその内訳は十人十色。無関心層が大部分で、賛成の人っていうのは案外いない。再エネへの関心の低さゆえなのか、自分の敷地じゃなくても…という思いゆえなのか…

  • トップダウン的な案は賛成を得にくい。ただ一方で、ボトムアップ的に地域住民がまとまって「大型の再エネを導入しましょう」とかいう話は、出てこないだろうなという印象。温暖化対策の緊急性(大規模求む)と、地域の受け入れ可能ラインのミスマッチという難しさ。


蓮見くん

鳴子地域の人口動態について気になったので調べてみました。

1980年頃からざっくり5年経つと1000人いなくなっていて、2025年の人口が5000人弱なので仮にこのままのスピードで減り続けると後25年くらいで鳴子地域から人がいなくなることになります。自分が定年退職してちょっと温泉地に行こうと思った時には鳴子温泉が選択肢から消えてる可能性があると思うと,改めて人口減少問題のヤバさが肌身で感じられました。


酒井くん

今回宿泊した旅館では、井戸やバイナリー発電を間近で見学する機会をいただきました。研究室に所属してから初めてのフィールドワークであり、とても貴重な経験となりました。

また、地元の方々との交流を通じて、温泉地域が抱える課題やその背景、解決のために必要なことについて学ぶことができました。特に、人口減少による後継者不足の深刻さを実感しました。地熱発電の導入においては、事業者が地元住民との信頼関係を築くことが重要であり、そのためには丁寧な説明が欠かせないと感じました。また、事業者が一方的に利益を得るのではなく、地元住民にもメリットがあることを示すことが、受け入れられるための鍵になると思いました。

今回学んだことや感じたことを、今後周囲の人々に伝えていきたいと思います。


QIAOくん

今回、温泉地でのフィールドワークで、初めてバイナリー地熱発電の現場を見学し、また温泉従業者と住民の双方の意見を直接聞くことができました。例えば、旅館すがわらの狩野社長は、温泉熱を暖房、sauna や食品乾燥、そしてバイナリー発電に活用したいと考えており、現場でのエネルギー利用の多様性に大変驚きました。一方で、過去の反対運動の記録(TBSニュースなどにも見られるように)から、温泉従業者と住民の中には、地熱開発に慎重な意見を持つ人たちがいることも実感しました。また、スパっと鳴子温泉自然エネルギーのウェブサイトでは、現地での地熱見学会や教育活動、実際のバイナリー発電施設の見学など、多くのイベントが開催されていることが分かりました。これらの活動は、温泉従業者と住民が一緒になって再生可能エネルギーの可能性を学び、議論する大切な場になっていると思います。私自身の研究は、地下構造の把握のためのトレーサーテストを中心としていますが、今回の体験で、地熱発電の仕組みや温泉の流れ、そして温泉従業者と住民が抱える期待や懸念といった社会的側面に対しても深い興味を持つようになりました。地下の流体の動きや温度分布を明らかにすることは、エネルギー活用の技術的基盤だけでなく、地域の環境保全や住民の安心感にもつながると考えています。また、中国から来た私としては、中国でも環境問題やエネルギー開発に関して、技術だけでなく地域住民の意見や伝統が非常に重要視されています。温泉従業者と住民の両者の声を尊重する姿勢は、持続可能な開発を進める上で欠かせないと感じました。今回の体験は、私の研究の今後の方向性にも大きな影響を与える貴重な経験となりました。


私(長谷川)もこの出張に参加させていただいたのですが、泉質が多彩で魅力的な温泉がたくさんあるため、このまま街が荒廃してしまうことはとても勿体ないことだと感じました。鳴子温泉地域を活性化させていくためにも、街全体で意見をまとめ、開発の方向性を決めていくことが重要ではないのかなと感じました。


今回の出張は、私たちが研究における視野を広げるためにも大変有意義なものになりました。この出張を企画してくださった鈴木先生をはじめ、施設見学やインタビューに協力してくださった、旅館すがわら社長狩野さま、しんとろの湯の皆さま、(NPO)スパっと鳴子温泉自然エネルギー関係者の皆さま、カガモク加賀さま、本当に貴重な体験をありがとうございました。この経験を糧に今後の研究に生かしていこうと思います。

以下、出張の様子です。





 
 
 

Bình luận


bottom of page